2020/05/24 19:13

今回発売した商品の中で、(いい意味で)一番お客様の期待を裏切るのがこの「Amargo」。


開発にあたってベースとなったのは、ガトーショコラのレシピ。
世の中のガトーショコラは、「こってりとして、チョコレートそのものを味わえる。(悪く言えばしつこし味)」と「くどくなく、あっさりして食べやすい。(悪く言えば、物足りない。)」の2つに分かれると思います。

「La Fragancia」のコンセプトは「お酒に合う、大人のためのタルト」だから、どちらかと言えば後者に近い。
ちなみにケーキの国であるオーストリアのザッハトルテは、砂糖を入れない生クリームや添えて食べることが前提ですが、逆にそのまま食べても成立するような味にしたいと思いました。

そしてガトーショコラは、使っているチョコレートの品質に実に大きく左右されると私は考えます。
上質なチョコレートを使わなければ美味しくない、しかもカカオ率も重要で55%では甘いし、70%では尖りすぎる。…ということで、65%程度のカカオ率が最適と考え、さらに商品化に当たり「フランス産のオーガニックチョコレート」を使用しました。

またさらにトッピングはナッツ系がいいか?ドライフルーツ系がいいか?
と考えた時、「販売は春以降だから、あまり重くならない方がいいだろう。」と、もともとチョコレートと相性のいい、クルミを使用することにしました。

しかし、この商品の一番の特徴をあげるなら、「岩塩」を使用していること。
ほんの隠し味程度の岩塩が、テリーヌのようにしっかりチョコレートを味わえるフィリングの中で、甘さを飽きさせない。
絶妙な味覚と食感が味わえる「La Fragancia」ならではの「新感覚のガトーショコラタルト」になりました。

「この岩塩が、実にいい仕事をしている。」「食感が面白い。」というご意見をいただきます。
また推奨は赤ワインですが、「ウイスキーともとても合う。」というご意見もいただいています。
そもそも「ウイスキーのおつまみ」にチョコレートは合いますから、おっしゃるとおり、相性がいいと思います。

余談ですが、商品名である「Amargo」(アマルゴ)は、スペイン語で「苦い」という意味です。
本当は「ほろ苦い」にしたかったのですが、翻訳では「Agridulce」となり、試しに画面検索すると酢豚の画像ばかり!
「dulce」はいわゆる「スイーツ全般」のことを差し、「甘酸っぱい」の意味合いの方が強くなってしまうわけですね。


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